動画の照明がちらつくとき|フリッカーとシャッター速度の確認

照明のちらつきを説明するカメロの専用イラスト 撮影・編集

室内の動画に明るい帯が流れる、照明の明るさが細かく変わる。肉眼では気付かなくても、カメラにはちらつきとして写ることがあります。編集で直す前に、撮影時の条件を確認しましょう。

見る順番は、ライト、シャッター速度、フレームレート、試し撮りです。この記事では照明によるフリッカーを中心に扱います。ピントの揺れ、手ブレ、編集時の再生のカクつきとは区別してください。

どの照明で症状が出るかを分ける

部屋の照明、撮影用ライト、窓からの光が混ざっている場合は、一つずつ点灯して確認します。LEDの調光具合で症状が変わることもあります。ライト名、明るさ設定、カメラ設定をメモします。

明るさがゆっくり変わる場合は、自動露出が調整している可能性もあります。帯が流れる症状と、画面全体の露出が変わる症状を分けます。背景に画面や看板があるなら、それ自体の点滅も確認対象です。

50Hz・60Hzに合わせたシャッターの目安

国内の商用電源は地域により50Hz・60Hzが異なります。一般的な確認の出発点として、50Hzでは1/50秒や1/100秒、60Hzでは1/60秒や1/120秒などを検討します。カメラにある選択肢と、実際の照明で試してください。

これらはすべてのLEDで必ず直る値ではありません。独自の調光や駆動方式、複数のライトが混ざる環境では、目安に合わせても残ることがあります。ソニーの動画撮影ガイドでは、60Hzの地域で1/60秒または1/125秒を設定例に挙げています。1/120秒を選べない機種では1/125秒も比較候補になりますが、1/120秒と同じ値ではありません。実際に録ったファイルで縞が残らないか確かめます。

フレームレートとの組み合わせを確認

60fpsで撮る場合、1/50秒のように一フレームより長い露光時間をそのまま選べないことがあります。撮影したい動きとカメラの選択範囲を確認し、シャッターかフレームレートのどちらを変えるか決めます。

説明用に、50Hzの照明で60fps撮影にちらつきが出る場合は、選択可能な1/100秒などを試す考え方があります。30fpsなどへ変える場合は、動画の動きの見え方も変わるので、ちらつきだけを見て決めないようにします。

変更する項目一緒に見る影響
シャッター速度明るさと動きのブレ
フレームレート動きの滑らかさと編集設定
ライトの明るさ露出と調光による変化
照明を替える色、影、被写体の見え方

LEDの縞が残るとき

ライトの調光設定を変えたときだけ症状が出るなら、明るさを別の値にして比較します。高い出力や100%で改善する場合もありますが、すべてのライトで保証される方法ではありません。眩しさや被写体の明るさも調整します。

「フリッカーレスをオンにした」だけで、動画にも効くとは限りません。たとえばソニーFX2の公式説明では「フリッカーレス撮影」は静止画用、「高分解シャッター」は静止画・動画用です。名称が似ていても対象が違うため、自分の機種の説明書で動画への対応と使える露出モードを確認します。これはFX2の例で、全機種共通の仕様ではありません。

10秒の試し撮りを、同じ条件で比べる

  1. 本番と同じライトと明るさで、壁や被写体を10秒程度録画する。
  2. 元のファイルを拡大し、縞や明るさの変化を確認する。
  3. シャッターなど一項目だけ変えて再度録る。
  4. 変更点と結果を並べ、動きや露出への影響も比較する。
  5. 本番で使う全照明を点け、最後にもう一度録る。

カメラの小さい画面だけでは、細い縞を見逃すことがあります。撮影後にパソコンで原本を確認してください。配信画面や圧縮されたプレビューだけを見て、改善したと判断しないことも大切です。

撮ってしまった動画は、元を保って試す

Premiereの「アンチフリッカーフィルター」は、Adobeの公式説明ではインターレース表示時の細い線や輪郭のちらつきを抑える機能です。照明で流れる帯や画面全体の明滅を、同じ機能だけで直せるとは考えないでください。強くすると画像がぼけるため、症状が変わらないまま数値だけを上げるのは避けます。

編集ソフトのちらつき対策が使える場合も、照明の明るさ変動を完全に直せるとは限りません。細部のにじみや動きへの影響を確認し、複製した短い区間で試します。元の素材は残します。

顔や商品へ強い帯がかかっている場合は、無理な補正より撮り直しが適切なこともあります。撮影できる場面なら、次回の設定を直して再収録する判断も含めます。

次回へ残す設定メモ

ライトの種類と明るさ、カメラのfpsとシャッター、症状が出なかった組み合わせを記録します。ただし、別の場所や別のライトに変えたら、その設定を無条件で使わず試し撮りします。

今日は、本番と同じ照明で短い素材を一本撮るところから始めましょう。ちらつきを見つけた段階で条件を一つずつ変えると、編集に持ち込む問題を減らせます。

迷ったときの追加確認

スマホ撮影でも同じ?

シャッターを手動で変えられるか、フリッカー対策があるかは機種やアプリで違います。操作できない場合は照明や撮影場所を変えた短いテストで比較します。

看板やモニターだけちらつく場合

部屋の照明ではなく、表示装置の更新や明るさ制御が関係することがあります。ライトだけ調整しても直らないなら、対象の画面を別に確認します。画面に写す情報を別撮りや素材へ置き換えられるかも検討します。設定を変更したら、室内のほかの照明に新しい縞が出ていないかも見ます。

照明の基本は、動画撮影の照明の選び方で確認できます。

確認日:2026年10月8日。参考:ソニー・動画撮影の設定、ソニーFX2・フリッカーレス撮影と高分解シャッターの違い、Adobe・ちらつき削除。画面や利用条件は更新される場合があります。

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