YouTubeは2026年8月10日を区切りに、Creator Musicの有料ライセンスを段階的に終了しました。Creator Music自体が終わったわけではありません。今後の中心は、料金のかからないライセンス曲と、権利者と動画収益を分ける曲です。
ただし、2026年9月29日時点の公式案内では、Creator Musicを利用できるのは米国のYouTubeパートナープログラム参加者で、米国外への拡大は保留と案内されています。日本の全チャンネルで使える前提で準備を進めないでください。
今回変わったこと
| 項目 | 現在の扱い | やること |
|---|---|---|
| 新しい有料ライセンス | 2026年8月10日までで購入・使用を終了 | 無料または収益分配の条件を確認する |
| 動画に適用済みの有料ライセンス | 期限まで有効 | 対象動画と有効期限を記録する |
| 購入したが未使用のライセンス | 自動返金の対象 | 決済履歴と返金を照合する |
| Creator Music | 無料ライセンス曲と収益分配曲を提供 | 曲ごとの利用条件で選ぶ |
「無料」という表示だけで自由に使えるわけではありません。動画ごとに利用条件を開き、収益化、利用地域、期限、案件動画での使用、ほかのSNSへの転載まで確認します。
最初に確認する3つ
1. 自分のStudioにCreator Musicがあるか
パソコンのブラウザでYouTube Studioを開き、左メニューにCreator Musicが表示されるか確認します。表示がなければ、対象外の地域・チャンネルである可能性があります。解説記事の画面を見て、同じ機能が使えると思い込まないことが大切です。
2. 長尺動画で使うのか
公式FAQの収益分配例は長尺動画が対象です。Creator Musicはライブ配信のライセンスに対応しておらず、Shortsの音楽収益分配とも別の仕組みです。ShortsやライブのBGMを決めるときに、ここで説明する割合を流用しないでください。
3. 曲の利用条件を開いたか
曲名が同じでも、権利者が定める条件は一律ではありません。「ライセンスを取得」「収益を分配」などの表示と利用条件を、動画へ入れる前に確認します。Creator Musicで見つからない曲を無断で使うと、Content IDの申し立てや削除通知を受ける可能性があります。
無料曲と収益分配曲の選び方
| 動画の目的 | 選びやすい方法 | 理由 |
|---|---|---|
| 長く検索される解説 | 無料ライセンス曲、または条件の明確な別音源 | 再生が積み上がっても収益分配の影響を受けにくい |
| その曲自体が企画の魅力 | 収益分配曲も候補 | 収益低下より視聴価値が大きいか判断する |
| 案件・商品紹介 | 案件利用を明記した別ライセンスも比較 | 曲ごとの商用・ブランド利用条件を外せない |
| YouTube以外にも転載 | 複数媒体を許可する音源 | Creator MusicのライセンスはYouTube動画に限られる |
| Shorts・ライブ | 各機能専用の公式条件で判断 | 長尺動画のCreator Music条件とは別 |
迷うなら、曲を外したときに動画の価値が大きく下がるか考えます。雰囲気を整えるだけのBGMなら、まず無料ライセンス曲やYouTubeオーディオ ライブラリから探す方が、収益と権利を管理しやすいでしょう。
外部のフリー音源を使う場合も、価格ではなく条件で選びます。配布元、商用利用、クレジット、改変、Content IDの確認方法は、フリーBGMをYouTubeで使うときの注意点にまとめています。
収益分配はいくら変わる?
YouTubeの公式例では、収益分配の対象曲を1曲使う長尺動画は、通常の55%を半分にした27.5%が基準になります。さらに、追加の音楽権利費用として例示された2.5%を引くと、クリエイターの取り分は動画の総収益の25%です。
動画の総収益が1万円だった場合、この例では次の計算になります。
10,000円 × 25% = 2,500円
これは固定率ではありません。実際の割合は、収益分配曲の数と追加の権利費用によって変わります。公式FAQでは、追加費用は最大5%になり得ると説明されています。曲を選ぶ画面と公開後の収益情報で、実際の条件を確認してください。
再生数だけでなく、広告収益の仕組みやYPP参加条件から整理したい場合は、YouTube収益化条件の違いも参考にしてください。
公開後も条件を確認する
収益分配は、公開時に決めたら終わりではありません。YouTube公式は、権利者が公開後に収益分配を無効にすると、その動画の収益化も無効になる場合があると説明しています。特定の地域だけ条件が変わる可能性もあります。
| 確認する時期 | 見る場所 | 判断 |
|---|---|---|
| 公開直後 | 収益分配アイコン、Content ID、公開地域 | 公開時の条件を保存する |
| 収益が急減したとき | 収益分配ステータス、新しい申し立て | 曲の条件変更と他素材の問題を分ける |
| 別動画で再利用するとき | ライセンスの使用回数 | YouTubeオーディオ ライブラリ以外は原則1動画1回として再確認する |
Creator Musicのライセンスは、別のYouTubeチャンネルや他サービスへ移せません。公開前だけでなく、公開後に確認した日と状態も音源台帳へ追記します。
既存の有料ライセンスで確認すること
すでに有料ライセンスを動画へ適用しているなら、すぐにBGMを削除する必要はありません。公式案内では、適用済みのライセンスは期限まで有効です。大切なのは、期限後に慌てないよう、次の情報を1本ずつ残すことです。
- 動画URLと動画ID
- 曲名、アーティスト名、権利者
- 購入日と動画へ適用した日
- ライセンスの有効期限
- 購入明細と利用条件の画面
- 期限後の選択肢(差し替え、消音、収益分配など)
購入したまま動画へ使わなかったライセンスは自動返金の対象です。返金されたと決めつけず、YouTube Studioの履歴、決済手段の明細、YouTubeからのメールを照合してください。返金が見当たらない場合は、購入記録をそろえて公式サポートの案内を確認します。
公開前に残す「音源台帳」
音源は動画ファイルの近くに利用条件を残すと、後から確認しやすくなります。スプレッドシートなら、次の8列で十分です。
- 動画タイトル・URL
- 曲名・配布元URL
- 無料ライセンス/収益分配の別
- 利用条件を確認した日
- 対象地域・媒体
- クレジット文
- 有効期限
- 証拠ファイルの保存先
規約画面はURLだけでなく、確認日が分かるスクリーンショットやPDFでも残します。公開後に条件が変わっても、「公開時に何を確認したか」を追いやすくなります。
よくある勘違い
有料ライセンス終了=Creator Music終了ですか?
違います。終了したのは有料ライセンスの仕組みです。Creator Musicは、無料ライセンス曲と収益分配曲を中心に継続すると案内されています。
日本でもすぐ使えますか?
2026年9月29日時点で、公式ヘルプは米国のYPP参加者向けと案内しています。米国外への拡大は保留とされ、日本での提供時期は断定できません。自分のStudioと公式ヘルプを確認してください。
収益分配曲はCreator Musicからダウンロードできますか?
公式FAQでは、Creator Musicからダウンロードできるのはライセンス可能な曲とされています。収益分配対象曲は、Creator Music以外から音源を入手する必要があります。入手先が正規かも確認してください。
同じ曲をInstagramやTikTokにも使えますか?
Creator Musicで取得したライセンスはYouTubeにアップロードする動画向けです。ほかの媒体へ転載する場合は、その媒体を許可する別のライセンスが必要です。
公式情報
- YouTubeヘルプ「Creator Music を利用する」
- YouTubeヘルプ「Creator Music に関するよくある質問」
- YouTubeヘルプ「Creator Music の利用条件」
まとめ
Creator Musicの有料ライセンスは終了しましたが、無料ライセンスと収益分配という選択肢は残っています。先に確認するのは、機能の対象地域、動画形式、曲ごとの利用条件です。
収益分配曲は、知名度のある曲が動画の価値をどれだけ上げるかまで含めて選びます。雰囲気づくりが目的なら、無料曲も比較してください。既存ライセンスは期限と対象動画を台帳に残し、公開後も安心して運用できる状態にしましょう。

