フリーBGMをYouTubeで使うときの注意点|著作権トラブルを防ぐ9項目

著作権・ポリシー

結論:「フリーBGM」と書かれていても、YouTubeで無条件に使えるとは限りません。無料配布、著作権使用料無料、商用利用可能、著作権放棄はそれぞれ意味が異なります。

収益化動画で使う前に、配布元、ライセンス、クレジット表記、商用利用、Content ID登録の有無を確認し、利用時点の証拠を保存しましょう。最も確認しやすい選択肢のひとつは、YouTube Studioのオーディオ ライブラリです。

フリーBGMでも著作権はある

「フリー」という言葉だけでは利用条件を判断できません。多くのフリーBGMは、著作権者が一定の条件で利用を許可している音源です。著作権そのものが消えているわけではありません。

表示主な意味YouTubeで確認すること
無料料金がかからない商用利用、収益化、改変、クレジット
ロイヤリティフリー規約の範囲で継続利用できる仕組み購入・契約条件、媒体、利用期限
商用利用可営利目的で利用できるYouTube広告、案件動画、商品紹介も対象か
著作権フリー配布元により使い方が曖昧著作権放棄なのか、単なる無料素材なのか
Creative Commons定められた条件で利用できる表示、改変、非営利などライセンスの種類

「フリーBGMだから大丈夫」ではなく、「この曲を、この動画で、この条件なら使える」と説明できる状態にします。

YouTubeでBGMを使う前の9つの確認項目

1. 配布元が権利者本人か

第三者が音源を無断転載し、「自由に使える」と書いている可能性があります。動画サイトの説明欄やまとめサイトだけで判断せず、作曲者または正式な配布サービスの利用規約を確認してください。

曲名、作曲者、配布ページが一致しているかも確認します。出所が分からない音源は、条件を調べられない時点で使わないほうが安全です。

2. YouTubeの収益化動画で使えるか

「個人利用無料」でも、広告収益を得る動画は商用利用と扱われることがあります。企業案件、アフィリエイト商品を紹介する動画、会員向け動画について別条件が設けられている場合もあります。

規約内で「商用利用」「収益化」「広告」「プロモーション」の項目を探し、自分の動画形式が対象に含まれるかを確認します。

3. クレジット表記が必要か

表記が必要な曲では、指定された文面を省略せず、動画の説明欄など指定場所に記載します。作曲者名だけでなく、曲名、配布元URL、ライセンス名まで求められることがあります。

YouTubeオーディオ ライブラリでも、Creative Commonsライセンスの曲は説明欄での帰属表示が必要です。ライブラリ上で表示される帰属情報をコピーして使えます。表記不要の曲だけに絞り込むこともできます。

4. 改変・編集が許可されているか

動画尺に合わせたカット、ループ、フェード、音量変更、速度変更、効果音との合成が「改変」に当たる場合があります。改変禁止の曲は、一般的な編集でも条件違反になる可能性があります。

BGM単体の再配布、長時間耐久BGM、音源を主役にした動画を禁止しているサービスも多いため、通常の背景利用との違いを確認します。

5. 利用できないジャンルがないか

政治、宗教、成人向け、暴力的表現、誹謗中傷、公序良俗に反する内容など、特定ジャンルでの利用を禁止している場合があります。企業や商品のイメージを損なう用途、商標と組み合わせた利用に制限が付くこともあります。

動画内容が通常の解説でも、サムネイルやタイトルだけが禁止用途に近くならないか確認してください。

6. Content IDの扱いはどうなっているか

YouTubeに動画をアップロードすると、Content IDによって音声と映像が自動的に照合されます。一致した場合、権利者の設定により、動画のブロック、広告収益の権利者への配分、視聴データの追跡などが行われます。

「利用許可がある曲」と「Content IDの申し立てを受けない曲」は必ずしも同じではありません。配布元がContent ID登録を許可しているか、申し立て時の解除手順を用意しているかも確認します。

7. ライセンスの証拠を保存したか

利用規約は変更され、配布ページやサービス自体がなくなることもあります。動画に使った時点で、次をセットで保存しておきましょう。

  • 曲名と作曲者名
  • 音源ファイルの入手元URL
  • ダウンロード日・購入日
  • 利用規約とライセンス画面
  • 領収書、注文番号、ライセンス証明書
  • 必要なクレジット文面
  • 使用した動画のURLまたは管理番号

ファイル名は「曲名_作曲者_入手日」のようにそろえると、申し立てを受けたときに探しやすくなります。

8. 契約終了後も公開を続けられるか

定額制の音源サービスでは、契約中に公開した動画を契約終了後も掲載できる場合と、条件付きになる場合があります。チャンネル登録、動画登録、公開日の証明が必要なサービスもあります。

「解約後も過去動画にライセンスが残るか」「編集版や切り抜きを後から投稿できるか」を契約前に確認します。

9. AI生成音楽の開示と権利を確認したか

YouTube公式は、AI生成の音楽を、生成AIコンテンツとして開示が必要な例に挙げています。AI音楽サービスの商用利用条件とあわせて、アップロード時の「AIの使用」も確認してください。

AI生成だから著作権問題が起きないとは限りません。学習素材、既存曲との類似、第三者によるContent ID登録、利用プランの違いなど、別の確認が必要です。AI関連の収益化基準はAI音声を使ったYouTube動画は収益化できる?でも解説しています。

YouTubeオーディオ ライブラリは安全?

YouTube公式によると、YouTube Studioのオーディオ ライブラリには、動画で利用できる著作権使用料無料の音楽と効果音が用意されています。YouTubeパートナープログラム参加者は、これらを使った動画を収益化できます。

また、オーディオ ライブラリからダウンロードした音楽・効果音について、権利者からContent IDの申し立てを受けることはないと説明されています。

ただし、曲ごとの帰属表示は確認が必要です。

ライセンス説明欄の表記対応
YouTubeオーディオ ライブラリの標準ライセンス不要な曲がある「帰属表示が不要」で絞り込み可能
Creative Commons必要表示された帰属情報をコピーして説明欄へ記載

YouTubeが著作権上安全と案内しているのは、オーディオ ライブラリ内の音楽と効果音です。YouTube上の一般チャンネルや外部ライブラリが「著作権使用料無料」と説明している音源について、YouTubeが安全性を保証するわけではありません。

Content IDの申し立てと著作権侵害の警告は違う

項目主な意味起こり得ること
Content IDの申し立て登録された音源・映像との自動一致ブロック、収益化、追跡
著作権侵害による削除通知権利者による法的な削除要請動画削除と著作権侵害の警告

申し立てが表示されたからといって、すぐに異議申し立てをするのは避けます。まず曲名、申立人、使用箇所、ライセンス証拠を確認してください。権利があると確信できないまま異議申し立てを進めないことが重要です。

公開前の実務チェックリスト

  • 作曲者または正式な配布元から入手した
  • YouTubeでの利用が許可されている
  • 収益化・商用利用が許可されている
  • 企業案件や商品紹介での利用条件も確認した
  • カット、ループ、音量変更などの改変が許可されている
  • 禁止ジャンルに該当しない
  • 必要なクレジットを指定どおり記載した
  • Content ID登録と申し立て解除手順を確認した
  • 利用規約・ライセンス・入手日の証拠を保存した
  • 契約終了後の過去動画の扱いを確認した
  • AI生成音楽なら開示の要否を確認した
  • アップロード後の著作権チェック結果を確認した

よくある質問

概要欄に「著作権侵害の意図はありません」と書けば使えますか?

使えるようにはなりません。権利者の許可やライセンス条件が必要です。独自の注意書きは利用許可の代わりになりません。

数秒だけなら市販の曲を使えますか?

「何秒以内なら自由に使える」という一律のルールはありません。短時間でも権利者の許可が必要な場合があり、Content IDで検出される可能性もあります。

無料のBGMで収益化できますか?

その音源の規約が収益化・商用利用を許可していれば利用できます。「無料」という表示だけでは判断できないため、配布元の規約を確認してください。

YouTubeオーディオ ライブラリならクレジット不要ですか?

曲によります。Creative Commonsライセンスの曲は帰属表示が必要です。表記不要の曲は「帰属表示が不要」のフィルタで探せます。

以前は使えた曲に申し立てが来たらどうしますか?

慌てて削除や異議申し立てをせず、まず申立人、対象区間、ライセンス証拠を確認します。配布サービスが案内する解除手順があれば、その手順に従います。

カメロは9年間でフリーBGMの著作権トラブルなし

実際の運用経験

カメロはフリーBGMを使ってきましたが、これまで著作権警告やContent ID、クレジット表記を巡る大きなトラブルはありません。ただし、「フリー」という言葉だけで判断せず、配布元と利用条件を確認して使うことが前提です。

一方で、BGMの音量を大きくしすぎた失敗はあります。公開後に設定ミスへ気付いた場合は、固定コメントで視聴者へ正直に伝えてきました。著作権だけでなく、声を邪魔しない音量になっているかも公開前に確認してください。

使えるBGMが決まったら、声とのバランスを整える

利用条件を確認した後は、声が埋もれない音量や、曲の入り方を実際の動画で調整します。編集ソフトをまだ決めていない方は、カット・字幕・BGMを同じ短い素材で試す選び方を確認してください。ソフトの購入で音源の権利問題が解消するわけではありません。

BGMを含めて試せる編集ソフトの選び方を見る

まとめ

フリーBGMを安全に使うポイントは、価格ではなくライセンスです。配布元、商用利用、クレジット、改変、Content ID、契約終了後の扱いを確認し、証拠を保存してください。

迷ったときは、条件を説明できない曲を使わないことが最も確実です。BGM選びの時間を惜しまず、公開後も安心して残せる動画資産を作りましょう。

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