ゲームは滑らかなのに、OBSで録った動画だけカクつく。ビットレートを上げれば直ると思いがちですが、負荷を増やしてしまう場合もあります。まずどの段階で遅れたかを確認しましょう。
分けるのは、画面を作る処理、映像を圧縮する処理、完成ファイルを再生する処理です。この記事ではローカル録画を中心に、統計と短いテストで原因を絞る順番を紹介します。
録画ファイルを別の環境でも再生する
録画中のプレビューが重くても、完成ファイルは正常な場合があります。逆に、再生アプリやPCの負荷が原因で、正常なファイルがカクついて見えることもあります。
同じ区間を別のプレーヤーや編集ソフトで確認し、症状が一致するか見ます。録画時刻、素材の長さ、OBSの設定を控えます。古いテストファイルと比べていないかも確認してください。
統計画面で遅れの種類を見る
OBSの「表示」→「統計」を開き、録画前の数値を控えます。同じ場面を30秒ほど録画し、録画中に描画とエンコードのどちらの数値が増えるか見てください。以前のテストで出た値が残っている場合もあるので、合計値だけでなく今回の録画で増えた分を比較します。
| 表示の方向 | 主に確認すること |
|---|---|
| 描画の遅れ | GPU負荷、シーンやゲームの重さ |
| エンコードの遅れ | エンコーダーと出力条件の負荷 |
| ネットワークによるドロップ | 主に配信の通信状況 |
統計画面の文言は言語やバージョンで変わることがあります。描画で取りこぼしたフレームと、エンコードで飛ばしたフレームを区別します。ローカル録画のカクつきを、配信向けのネットワーク項目だけで判断しないようにしてください。
描画が遅れる場合の確認
OBSはシーンを合成するためにGPUの処理を使います。ゲームが滑らかでも、GPUの余裕がなく、OBS側の描画が追い付かないことがあります。
使っていない映像ソースや重いブラウザーソース、同時に動く別のアプリを確認します。ソースは目のアイコンで非表示にしても、処理が続くものがあります。シーンコレクションを複製してテスト用に切り替え、不要なソースやフィルターを減らして比較してください。元の構成は残しておきます。ゲームのフレームレートが無制限なら、必要な上限を設ける方法も検討します。画質設定を一つずつ下げ、OBSの統計で変化を見ます。
エンコードが遅れる場合の確認
出力解像度、fps、エンコーダーの設定を確認します。ハードウェアエンコーダーが使える環境なら選択肢になりますが、すべてのPCで同じ設定が最適とは限りません。機種と録画したい内容に合わせて試します。
まず「設定」→「映像」で、出力解像度とfpsを確認します。基本(キャンバス)解像度を先に変えると、ソースの位置や大きさの調整まで必要になるので、出力側から試しましょう。例えば60fpsから30fpsへ変えて比較します。負荷は減る方向でも、動きの滑らかさは変わります。解像度も同時に変えると原因を比較しにくいので、一つだけ変更して録ります。
保存先も確認する
録画中に保存先へ書き込む余裕があるか、空き容量が十分か確認します。ほかの処理が同じドライブを使っていないかも見ます。クラウド同期やバックアップが重なっていたら、テスト時の状態を記録してください。
運営者は素材をパソコンの決まったフォルダに置き、容量がいっぱいになったときや年末に整理しています。ただ、整理の時期を決めていても録画途中の容量不足は防げません。長時間録画の前には保存先の空き容量を確認してください。
30秒のテストで一つずつ変える
- 現在の設定を控え、同じシーンで30秒程度録画する。
- 統計と完成ファイルを確認し、どの種類の遅れか記録する。
- 描画ならシーン・ゲーム負荷、エンコードなら出力条件から一項目を変える。
- 同じ内容を再録画し、統計と見た目を比較する。
- 改善した設定で本番に近い操作を試す。
短いテストでは問題が出ず、長い録画で出るなら、発生までの時間、PCの温度やバックグラウンド処理なども手掛かりになります。30秒で正常だったことを、長時間の安定動作の保証にはしません。
テスト結果を残して次の判断に使う
テスト表へ、日時、シーン、出力解像度、fps、エンコーダー、変更点、統計の結果、再生時の症状を残します。数値と見た目が両方改善したかを確認してください。
「OBSが重い」という説明だけで機材を買い替える前に、どの処理に余裕がないかを確認します。GPU、CPU、保存先では対処が違います。不要なソースを減らすだけで改善する場面と、機材の能力が足りない場面を分けましょう。
直った後の確認
録画が滑らかでも、文字が小さくなった、音声がなくなったなどの変化がないか確認します。音声トラックとファイル形式は、負荷対策とは別の設定なので、実際に編集へ渡せるところまで見ます。
今日は、同じ30秒の録画を統計画面と完成ファイルで比較してください。原因の種類を決めてから一項目だけ変えると、設定を戻す場合も迷いにくくなります。
迷ったときの追加確認
音声は正常で映像だけ飛ぶ場合
音が続いていることだけでは、録画全体が正常とは判断できません。映像の統計と、同じ時刻の完成ファイルを照合します。
ビットレートを上げれば改善する?
ビットレートは主に圧縮の品質とデータ量に関わる設定です。描画やエンコードが追い付かない原因がある場合、上げるだけでは解決しません。保存先への書込みも増えるので、原因を分けた後に必要な画質へ調整します。テストでは現在の値を残し、比較できる状態にしておきましょう。
素材の保管と容量は、動画素材の保存容量の見積もりで確認できます。
確認日:2026年10月8日。参考:OBS・エンコード性能の確認、OBS・標準録画設定。画面や利用条件は更新される場合があります。
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